カテゴリ:K's Room
家庭学習の在り方とは

 先日、箱根中学校区の学校運営協議会が湯本小で開催されましたが、そのときに箱根の子供たちの学力について話題にあがりました。委員は地域住民として各校学校評議員代表、保護者としてPTA代表、そして各校校長と園長代表の13名で、箱根町の園・小・中一貫教育の取組について協議しています。出た意見の多くは目先の高校受験等のことだけでなく、子供たちの将来を見据えての内容であり、改めて子供たちに対する地域の方々の熱い期待を感じました。今日はこのことと少し関係があることを書きたいと思います。

 先週の3年生の学級便りに「家庭学習ノートの提出が増えています。」という記事が掲載されていました。本校では学習習慣を身に付けるために、各学年で家庭学習に取り組んでいます。学校としての目標は、「30分未満」という子を0にすること。これは前校長先生の頃に設定された目標なのですが、全国学力・学習状況調査の質問紙の回答を見る限りでは、今年度は28.1%の子が「家庭での勉強時間は30分未満」に当てはまってしまっています。ただ、家庭学習は時間が長ければよいということはなく、そろそろ「質」を考えていかなくてはならないと思っています。そのヒントが3年生の学級便りにたくさん書かれていました。

・「どのノートも『やらされている』のではなく、自分から進んで楽しく取り組んでいる様子が伝わってきます。」
→やりたくない「宿題」ではなく、子供たちが自主的に「取り組んでみたい。」と思えるような内容や手立てを考えることが大事です。子供たちのやる気を喚起する工夫も必要です。

・「授業の中で生まれた疑問や知りたいと思ったことに対して、『先生、自学で調べてくる!』と言って取り組んでくる子もいます。」
→子供たちが「もっと知りたい。」「もっと調べてみたい。」と思えるような授業づくりが大事です。授業を出発点として、子供たちが追究したくなるような課題を意図的に設定することも考えられます。

・「自分に必要な学習は何かを考えながら、自分なりに今日の学習のめあてをたてたり、最後に振り返りを書いたりするなど、授業の流れと同じようにノートにまとめることができていて驚きました。」
→授業で身に付けた学び方を家庭学習においても生かすことで、子供なりに家庭学習に取り組んだ成果を実感できます。また、取り組む学習を考えるときに、客観的に自分自身を見つめることもできます。振り返りに先生や保護者のコメントがあれば、励みになることでしょう。

 子供たちの学力の向上をめざして、今後もさらなる授業改善や個別指導、家庭学習の投げかけなどに日々力を注いでいきたいと思います。

公開日:2021年02月12日 15:00:00
更新日:2021年02月16日 13:04:16