カテゴリ:各学年の様子
自分の特徴に気付く授業(2年生)

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 先日の授業参観のときに、2年生が道徳「絵がすき、海がすき」の授業を行っていました。内容項目は「個性の伸長」で、1・2年生では自分の特徴に気付くことの学習となります。題材は「サザエさん」で有名な長谷川町子さんでした。彼女が母親に絵が上手なことを褒められ、「これからも描き続けなさい。」と励まされたことによって漫画家になり、サザエさんを生み出すという話でした。授業ではこの話を通して、子供たち自身が自分自身の得意なこと、好きなこと、良さを考えていきました。

 この授業では、自分の良さを書けなかった子もいました。この時期の子供たちは発達の段階から、まだ十分に自分自身を客観的に見ることができないのですね。これから人と関わる中で、ほめられたことが自分の良さと気付いたり、叱られたことが短所につながると気付いたりしていき、それを自分で実感することで自分自身を見つめることができるようになっていくのでしょう。低学年では特に、長所にできるだけ多く気付かせてあげることが大事です。学校では、このような授業を通して、そしてさまざまな場面において、「こういう所があなたの良いところだね。」「すごいね。」と子供たちを具体的に褒めたり励ましたりしていきたいと思います。2年生の終わりまでに、多くの子供たちが自分の良さを自信もって言えるようになるとよいと思います。

 余談になりますが、この授業を見ながら大学時代のことを思い出していました。当時、自分は声が低いことにコンプレックスをもっていました。何か話すと「えっ何?」と聞き返されることも多く、実際今でもよほど大きな声を出さない限り声が響きません。ですので、当時は「話すことが仕事の教師には向いていないのではないか。」と思っていたのです。それを友達に伝えたところ、「いや、その低い声はかえって子供たちをひきつけると思うし、逆によく聞こうと集中すると思う。」という反応がみんなから返ってきました。「そんなものかな。」と思いましたが、とても自信になりました。このときの友達の言葉をずっと大事にして、これまで教員生活を送ってきました。言葉の力って本当に大きいなと思います。

公開日:2020年09月07日 11:00:00
更新日:2020年09月07日 13:34:45